機械構造用鋼で強さや靭性を得るための処理
機械構造用鋼で「強靭性」を得るために、焼入れしてマルテンサイト化した鋼を、500℃~600℃の温度で焼戻しを行い、ソルバイト組織を得ることを言います。
焼入れ
鋼を加熱し、急速冷却して鋼をマルテンサイトという組織にする処理です。
焼戻し
焼入れしたままだと硬くもろいので、靱性を高めるために焼戻し処理を行います。
加熱温度(焼入れ)
一般的な方法として鋼をオーステナイト化温度で加熱保持します。オーステナイト化温度は下記の通りです。
■炭素鋼の焼入温度
- 炭素量0.77%以下の鋼(亜共析鋼)では760℃~950℃位
- 炭素量0.77%以上の鋼(過共析鋼)では760℃~780℃位
冷却方法
冷却剤は主に、水・油・水溶液・ガス・熱浴があります。 これらは鋼種、形状、肉厚、内部硬さ、歪み等を考慮して選択されます。(弊社では水・油のみ使用)
焼入れ設備
- 3号バッチ式台車炉
幅1,500×長4,500×高900(重量は1個あたり1,500kgまで)